セキセイインコは本来、オーストラリアに生息する野鳥で、砂漠の多いオーストラリアの内陸部のほぼ全域に生息しています。
体色はいわゆるナミグリーンといわれる全身が緑色のもののみで、他の羽色はすべて品種改良によって作り出されたものです。
野生のセキセイインコは乾燥した草原地帯に群れで生活し、イネ科植物の種子や草の葉などを主食としています。
10月~12月の夏の時期にユーカリなどの樹洞に営巣して、4~7個の白い卵を産卵します。
飼育下でのセキセイインコが水浴びをあまり好まず、飲水量が少ないのは、乾燥地帯での習性が残っているためと考えられます。
産卵日 | 4~7個(1日置き) |
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抱卵日数 | 16~18日 |
巣立ち日数 | 26日前後 |
性成熟日数 | 6ヵ月 |
体重 | 28~45g |
心拍数 | 300~500回/分 |
寿命 | 8~13年 |
体長 | 18cm前後 |
体温 | 42℃ |
果実 | 科 | 毒性部位 | 毒素 |
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リンゴ サクランボ アンズ |
バラ科 | 種・葉 | 青酸化合物 (リンゴの種は最も毒性が高い) 果肉部分に問題なし |
アボカド | クスノキ科 | 毒性部位 | サボニン |
野菜 | 科 | 毒性部位 | 毒素 |
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トマト | ナス科 | 茎・葉・ツル・青い実 | ソラニン・サボニン類・アトロビン類似物 |
玉ねぎ | ユリ科 | - | N-プロピルジスフィル |
観葉植物 | 科 | 毒性部位 | 毒素 |
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ユリの仲間 (オニユリ・テッポウユリなど) |
ユリ科 | 植物全体 | 不明 |
アロエ属 | ユリ科 | - | サポニン |
チューリップ | - | 花・茎・葉・球根 | 毒性が非常に強い |
スイートピー | マメ科 | - | アミノプロピオニトリル |
ポトス類 | サトイモ科 | - | 最も毒性が高い園芸植物に分類される |
アジサイ | - | 植物全体 | 青酸配糖体 |
ツジ アセビ |
ツツジ科 | 植物全体 | グラヤノトキシン アンドロメドトキシン 非常に危険 |
鳥を飼育する場合環境を暖かくしなければいけないということは昔からよく言われるています。しかし、ここにはひとつ大きな落とし穴があります。セキセイインコはオーストラリアの砂漠の鳥ですので、日中は確かに30℃超の気温になりますが、夜間には4℃くらいまで下がります。コンパニオン動物と野生動物と比較することは、それ自体難しい面がありますが、暖かすぎてしまうと、かえって繁殖関係にストレスをかけ、メスでは過産卵(1年中卵を産んでしまう)などの問題を引き起こしやすくします。真冬の寒い時期にはぜひとも暖房器具は使用したいものですが、それでも過度の保温や、気温を一定に保とうとすることはかえってよくないのです。ただし、病気の鳥は保温が必要です。ここを間違えてしまうと大変です。健康な鳥は、飼育環境に季節感を出してやることが何より重要です。
野菜、というとビタミンが豊富、というイメージで、あげないといけないように思ってしまいますが、もともとセキセイインコはシードイーターという種子類を主食としている鳥類です。ですから、野菜を食べないということを極端に心配する必要はありません。ただし、やはり何かサプリメントを使用して、不足しがちな栄養素を補ってあげるということは必要かもしれません。 野生では、約20種類前後の植物の種子を食べ、そのほとんどがイネ科の植物です。
基本的にキャベツには甲状腺ホルモン合成阻害物質が含まれているので、あまり過度に給与しないほうが無難です。このことは、Laboratory Medicineにも記載されていて、そのほか甲状腺に障害を起こす可能性がある植物として、サツマイモ、ブロッコリーなどが記載されています。植物は食した場合の体内での利用が哺乳動物と違い、毒になる可能性がありますので、与える場合は大変注意が必要です。一部の鳥類ではパセリを給与した後日光浴をさせると、体内で毒性物質に変わるといった、ちょっと変わった毒性物質もありますので、あまりよく食べるからといってそればかりを与えるのは危険である可能性があります。
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